ジェネカフェ焙煎記録②ジャマイカ・ブルーマウンテン

結論:215度18分 ※今のところ

今年に入ってからコーヒー豆の自家焙煎をするようになりましたが、今回はその第二弾です。有名な品種ブルーマウンテンを焙煎しました。自家焙煎について調べてみて、そして実際にやってみて一つ分かったことがあります。それは正解がないということです。結局の所、人によって好みの味が変わってくるので、一概に「○度で○○分焙煎すれば良い」ということにはなりません。全く同じ豆だとしても好みの焙煎度が変わってきてしまいます。また、その人が美味しい!と感じる珈琲豆でも、例えば「220度で15分焙煎したもの」と「210度で16分焙煎したもの」が同じ味わいになってしまうことがあります。厳密に言えば恐らく何かが違うのでしょうが、その「何か」が分かりませんし、「どらくらい」違うのかも分かりません。そして同じ豆で似たような味になったとして、焙煎温度と時間だけが異なるモノ同士での成分の比較ができれば良いのですが…..そのためには1台1,000万円近くもする、ものすごい高い機械を使って分析しなければなりません。流石にそんな資金と労力はありませんので他の人に任せます。卒業論文とかで書いてみても面白いかもしません。大学等の研究機関には高額な成分分析装置(クロマトグラフィー)とかがあるでしょうから、そういう機械を使って、酸味や苦味がどのくらい変わるのか…とかですね。

つまり何がいいたいかというと、自家焙煎に限っては自分の好みの味の追求を、闇の中を手探り状態でやるしかないということです。ただその中でも、個人的に正解だというところを突き詰めていければいいな、というコンセプトでブログを書いていくことにします。

とは言っても、全く適当にやるわけではありません。このご時世、便利なインターネットというシステムがあります。ネット上で転がっていた珈琲豆の焙煎についての論文をいくつか読み漁りましたが、その中で一つ分かったことがあります。焙煎温度は240度を超えてはならないということです。残念ながら、その理由までは書かれていませんでしたが、恐らくは温度が高すぎると熱の力が強くなりすぎて味が壊れてしまう、ということでしょうか?また、インターネットでコーヒー豆の焙煎記録(プロファイル)で調べてみると、大体皆さん200度~230度くらいで焙煎されているようです。となれば、そのあたりの温度で、自分好みの味を探していくことが一つの条件になるでしょう。

それから、これも同じ論文に記載されていましたが、コーヒー豆の炭化が始まるのが230度あたりから、ということです。つまり苦味を中心に味を作りたいのであれば230度以上240度未満で焙煎すると良い、ということになります。ただ最初にも書きましたが、高温で短時間で焙煎したものと、低音で長時間焙煎したもので同じような味わいになったとして、両者の間で結局なにが違うのか?ということが分かりません。そこは成分分析をしたりすれば分かるのかもしれませんが…。それに、厄介なのは生豆の保管方法や焙煎時の室温、湿度、更には焙煎する機械(温度上昇の違いなど)の様々な条件にさえも味が左右されてしまうということです。こうなると最早お手上げです。

前置きが長くなりましたが、結論としては200度~230度くらいの間で、自分で自家焙煎をしてみて、個人的に「うまい」と思ったものを書き残していけば良いのではないか?ということになりました。たた、これはあくまでも僕の味の好みですから、他の人も「うまい」と思えるかどうかは保証できません。一つの参考情報にしかならないということを前提にお願いします。あとは苦味を活かしたい場合や、酸味が強すぎる場合は高温で焙煎を、逆に苦味を抑えたい場合や酸味を活かしたい場合には低音で焙煎をしていくことにします。そのあたりの温度設定は勘でやっていくしかありません。


今回焙煎をしたのは珈琲を飲まない人でも一度は聞いたことのある「ブルーマウンテン」です。この品種は苦味、酸味、それから甘みとコクや、口に残る余韻がバランスが取れている品種とされています。今回はブルーマウンテンの酸味を強く引き出したかったので、215度で①15分、②16分、③17分、④18分、⑤19分の5段階に分けて焙煎してみました。(本当はもっと条件を変えてやりたかったのですが、豆が尽きました)結果は以下の通りです。

  • ①15分→ 青臭さが残る
  • ②16分→ 苦味が出てきたが、青臭さも感じられる
  • ③17分→ 甘みを感じるようになった、苦味が強くなってきた
  • ④18分→ 酸味と苦味と甘みが感じられる ←このあたりか?
  • ⑤19分→ 苦味が更に強い
  • ※個人の主観に基づく

ということで、酸味を強くしたいという、この5つの条件で言えば④18分か、⑤19分です。温度を上げたりしてもっと細かい条件でやってみたかったのですが、残念ながら、豆が尽きてしまったので、次回に持ち越しとします。ただ、ブルーマウンテンって高いんですよね。次に買えるときはいつになるか分かりません。気が向いたらそのうちやります。

【参考文献】

  • 髙屋むつ子,和泉眞喜子,鎌田久仁子 (2010) 「焙煎度並びに家庭用コーヒー豆焙煎機種の違いがコーヒー抽出液の滴定酸度、有機酸、色に及ぼす影響」尚絅学院大学紀要(60) pp19-29.(http://libwww.shokei.ac.jp/image/bulletin/60/KJ00006846339.pdf)
  • 渡辺昭敬,小泉智恵子,戸田丈博,原田光嗣,中田里絵 (2011) 「コーヒーを化学する」神戸高専研究紀要第49号 pp61-65.(http://www.kobe-kosen.ac.jp/activity/publication/kiyou/Kiyou10/Data/Vol49Paper061_065.pdf)
  • 中林敏郎「焙煎によるコーヒーの有機酸とpHの変化」(1978) 日本食品工業学会誌第25巻3号,pp142-146.(https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/25/3/25_3_142/_pdf)
2020-02-28|
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