Mark.J先生「趣味から実務まで:人体クロッキーマスター」(全22講 12時間 29分)を購入したので消化していきます。今回はchapter4 人体クロッキーの基礎1。coloso規約によりノートは一応モザイクを掛けます。後はあまり詳しく書くとなんか言われそうなので以下メモ書き程度。
結論から書くが今回は30秒クロッキーの話だった。最初はコントラポストの話。肩や骨盤に対称的なラインを与えること。左のエジプトの彫刻はコントラポストが適用されていないことが分かる。一方でギリシャの彫像はコントラポストがダイナミックに適用されている。このように骨盤と肩の動きを立体的に把握してコントラポストを適用することが、対象に生き生きした動きを与えていることが分かるだろう。30秒以下のクロッキーではコントラポストを意識しながら描く。コントラポストは肩と骨盤がメインだが、膝と足首まで拡張して認識することが大事だ。人体の比率は肩と骨盤、大腿骨と膝まででおおよその流れが決まり、このメインの部分の比率が正しければ動勢が出てくるからだ。
30秒クロッキーのやり方。最初に頭の位置を決めて、肩と骨盤のおおよその位置を決める。膝と足首の位置を決めて線で結ぶ。そのときに体の太さを図りながら、近い方にラインの太さを描く。メインの流れを掴んだら最後に腕を描く。メインの流れ(ラインオブアクション)、適切な人体比率を捉えてから腕を描く。
実例。肩と骨盤の比率を注意しながら見てみよう。人間の人体の比率が、頭から骨盤の上までが1だとすると、そこからつま先までが1になる。なので人体のプロポーションを捉える時は、合わせてコントラポストを一緒に把握すると、より大きく躍動感を演出することができる。このトレーニングをすることが30秒クロッキーのポイントだ。流れをもう一度整理すると、頭>肩>骨盤>そこまでの比率>つま先まで>腕と体の厚み。体の厚みを測る時は、近い方の空間が遠い方の空間を少しずつ隠すように捉える。これをネスティングという。(※初めて聞く単語で、かつ機械翻訳なので単語が合っているかわからない。)自然に空間が形成されるので、線だけで立体感を演出することができる。
Mark先生自身の10秒、30秒のクロッキー作品の解説。線の強弱や粗さが違うのが分かるだろう。コントラポストの位置だけ赤線を入れてチェックしていく。肩の傾きも立体的に見ることが大事だ。プロポーションを暗記することもできるが、それは上級者向けだ。比率を覚えるよりも比率の半分を覚えて、もう半分を同じ割合で描くように意識すると良い。
昇華カメラによる実際のMark先生のクロッキー。10秒クロッキー、30秒クロッキーでは人体が持っているメインの比率を大きく見て練習する。そのためには、対象を見るときにあまり多くの部分を見ながらアプローチするのではなく、肩と骨盤の傾きや、体の中心比率や、人体の比率などを見る。つまり何を描く(取捨選択する)のかが大事になってくる。クロッキーをすることで、限られた時間の中で描くべきもの、見るべきものだけに集中する力を養うことができるだろう。デジタル機器でもよいが、その欠点は力加減をアナログ的に感じられないことだ。まず紙と鉛筆でアナログで力加減を練習したあとにデジタルで練習すると良い。鉛筆で線を引くときのポイントは力加減だからだ。
人体に直線はない。人間の全ての線は若干のカーブを持っているので、どの方向に線が曲がっているのか、どの方向にうねるのかを大きく意識して線を描くと自然な線が描けるようになる。そして直線よりも曲線で人体の流れや比率を意識して描くと、よりいきいきとしたクロッキーラインが描けるようになるだろう。コントラポストを省略しながら描くこともできる。外郭のライン、肩と骨盤の歪みをとりながら体の厚みと動性を合わせる。慣れたらこのような描き方ができるようになる。
受講者の作品の解説(赤ペン入れ)。流れ、動性、比率、コントラポストが30秒クロッキーでは大事であることは散々述べた。その観点から見ていくと、まず1体目は、比率がおかしいのがわかるだろう。肩から骨盤:足の長さが1:1ではない。真ん中の位置を確認することが大切だ。コントラポストは大事だ。どちらが前方でどちらが後方なのか(この場合は肩)を確認する。3体目。初心者の人で一番気になるのは視界だ。大まかな流れを言うと、最初は全体を見る必要がある。半分がどこかを見極めることも大事だ。そうすることで人体の比率を意識しやすくなる。頭、肩、骨盤を見分けたら、そこから脚を描いていく。合わせてコントラポストをチェックする。全ては連動しているのだ。
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