ホ・ソンム先生「ダイナミックでスタイリッシュなキャラクターの完成」(全28講 26時間 30分)を購入したので消化していきます。今回はchapter28 女性キャラを描く(カラーリング)。coloso規約によりノートは一応モザイクを掛けます。後はあまり詳しく書くとなんか言われそうなので以下メモ書き程度。
最後の章は色付け(カラーリング)について。前章の線画から始まる。
カラーリングする際の順番。明度の構成>配色>明暗>ディティールの順番で進める。最初の明度の配分は、色の明暗の程度を大まかに決めることだ。なぜなら人間の目は一番敏感に反応するからだ。明度を配分するときは4,5段階に設定すると良い。(具体的には白黒でカラーリングして、ぱっと1枚絵の白黒バージョンの完成を予想することだ。そこからバケツ塗りで色を乗せて確認する。カラーの変化を与えるとき、複雑で手間が掛かるがきちんとレイヤー分けすること。そして色を乗せるとき、事前に白黒で塗ったカラーリングと塗りたい色の明度の差があまりつかないようにしよう。女性キャラが着ている服は黄色がメインで、座っている椅子は青だ。色相対比の概念。剣の鞘と髪などは柄やメッシュなどを入れて視線を誘導する仕掛けを作ろう。
配色を豊かに指せるコツ。質感や絵画的な表現を借りてトーンをより豊かにすることができる。細かブラシを活用してジーンズに細工してみよう。クリッピングして、緑色を少し撒き散らす。捕食を利用して自然にトーンを豊かにする。遠くから見ると目立たないが、興味深くなる。古びたカバンを表現するには?汚れた質感を与える。トーンが全体的に絡み合うと区分しづらくなってしまう。
明暗の原理を考える。球体がある。光源によって面がどのように変わるのか?コアシェードと呼ばれる部分。明るい面と暗い面の境界部分だ。反射光も大事だ。一番下に地面に触れている部分をオクルージョンシャドウと呼ぶ。物体と物体が接する部分だ。ブラックに一番近い部分は全体の1%程度だ。キャストシャドウも大事だ。光にあたったときに物体に隠される影だ。個体内部に生まれる影はトーンが豊かだが影の境界が曖昧だ。一方でキャストシャドウは影の境界がはっきりしているという特徴がある。
屋外と屋内の絵の比較。照明が外か中かによって光の表現が少し変わる屋外では広い範囲の光が水平に差す。影を描きやすい。屋内の照明は上からまんべんなく広がるので、光の方向を反射型に設定すると良い。今回は外の照明で進める。影は乗算レイヤーでいれる。乗算はグレートーンで上に乗せると下にある配色が暗くなる属性。セロハン紙を貼ったような明暗になる。まずフォールオフを使う。物体が外側に行くほど暗くなる減少だ。霞んだブラシを使用して外に適用しよう。物体の立体感が高まる。これは覚えておいてほしい。全体的に外側に使おう。滑らかにつながる影だ。ディテールな部分は後で整理するので、外側に適用する。次に全体的な暗さを設定する。同じく乗算レイヤー。光の位置を人物の左上に設定しよう。立体感のある矢印を作り、大まかに光がどの方向から入るのかを考えると良い。基本ブラシで一番濃くてきっちりしたブラシを使う。大きな塊で認識すると良い。(ソンム先生の影の付け方は、影レイヤーを使ってキャラクター全ての範囲選択をしてクリッピングして塗っていた。)深く入った暗いシワや胸鎖乳突筋によってできるくぼみ、鎖骨の部分にも影をいれる。ここまでがアニメ塗り。
続いて影の境界線をぼかしていく。指ツールを使って伸ばしたり、エアブラシなどを使うことができる。新規レイヤーでトーンをぼかしていく。キャストシャドウ(例えば鼻の顔に落ちる影)はぼかしてはならない。なぜかは説明済み。これを見すると円柱オバケになってしまう。常に固まりを意識してここに時間を使おう。乗算レイヤーで塗っているもともとの色がわからなくなった場合、キャラから影だけを移動ツールで一瞬白いキャンパスにずらせば良い。そしてスポイトで色を吸ってCtl+Zで戻る。(これは思いつかなかった。)
続いて2影を描いていく。1影をマスキングして塗っていこう。殆どの場合、環境光が入るので下が暗くて上が明るい。キーライトと環境光による明るい面、暗い面を考える。機械のように覚えて計算することは難しい。1個ずつ進めよう。暗さの中にある暗い部分を探す。フィールオフに暗い空間を作る。内側の量感を考慮しよう。例えば足はふくらはぎや膝の落影など。絵を描く時はプロセスを決めると良い。どこで何をしているかわからなくならないように。
次はフィールオフ、1影と2影をあわせる。Ctl+Eを推してレイヤー統合、Ctl+Lを推してレベルウインドウを開いて調整。Ctl+Mを押すとカーブ補正を描けられる。レベル値を利用して明るくする。(Dodge tool とBurn toolはフォトショ機能なので省略。明るい面だけ影を入れたり、暗い面だけ影をいれるのはカラー比較(明)やカラー比較(暗)で代用できそう?兎に角、暗いところと明るいところをそれぞれ見やすく修正していた。)
反射光。肌から光が反射するようにうっすいオレンジ色を影にいれる。服も同じ。よく言われるように、黄色い服などは光を多く反射する。服の性質や彩度によって暗さにトーンを入れよう。黒い服に変化をいれるのは無意味だ。(みえないので。)地面の色によって、暗さの反射光が異なる場合がある。今は温かい光が反射されるとしよう。濁った灰色を足してすこし明るくする。
ハイライト。入射角と反射角が一致するところにある。光が左上から入っているので、どこに入ってどこに入らないのか?3つのことを考えよう。①プラスチックのような材質②金属③石など。つまり材質を考えるのだ。肌や髪は高い反射率を持っている。服も素材によるが比較的高い。程度の差を考えるのだ。真っ白を使うよりも明るい灰色を使うほうが良い。ハイライトをまっすぐ入れずにほんの少しいれるのが大事だ。見えそうで見えないように。序盤から強いハイライトをいれると拙いように見える。髪は面を分けておけば容易だ。足にも少しの光沢。できるだけ慎重に。刀は強めのハイライトを入れよう。材質が鉄なので。
次は線の色トレだ。オクルージョンシャドウがありそうな空間にはブラックを残す。それ以外にはトーンを明るく入れよう。つまり部分的に明るくしてオクルージョンシャドウ(一番濃くて暗い影)を描いて、それ以外は明るくする。
最後。ノーマルレイヤーを作成して、仕上げの修正。カラーピッカーを使いながら影の違和感があるところを消していく。目の部分や唇のところに影を入れたり、色を直したり…。頬を赤くして少し血色を上げる。内側に空間がある箇所は暗くする。瞳もこの段階で修正して、彩度を上げて光を乗せる。固有の明度が明るい色の影は難しい。暗さを与えるときに彩度を下げないように慎重にいれること。
描き終わったら全てのレイヤーを統合して仕上げ。髪をほつれさせたり、輪郭線を整えたり….etc。一番参考になったのは小物を劣化させること。ほつれたり、裏地が見えたりすると使い込んでいる感が演出できる。あとはかなり影の塗り時間が長かった。プロの人でもそれくらい時間を取らなければならないということだろう。あとはシワ。影をつけるにあたって、ソンム先生はシワの影を起点に塗っているような印象を受けた。まだまだシワについては練習をしなければならないが、色塗りに関して大きなヒントを得られた。
色を塗るときに、まず白黒で色を塗って明度の確認はしたことがなかった。次からは少し時間を取ってまず白黒で明度の確認をしてみたい。あとはプロの人でもかなり色塗りに時間を取られていることはわかった。慣れている人ほどサラサラサラ、と描いてしまうのかと思いこんでいたが、色塗りに関してはその限りではないようだ。
今回もノートはなし。(ライブビューイング回なので)代わりに適当な落書きを載せておく。
最後に受けて良かった点・イマイチだった点を総括してソンム1は終わりとする。長くなるのでここで区切る。
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