埋込み型補助人工心臓――Heart Mate Ⅱ のマニュアル

季節が経つのは早いもので、今年も12月です。

私の住んでいる宮城県仙台市は、雪こそ降っていませんが、朝の気温が5℃くらいとなり、いよいよ本格的な冬に突入です。

今回は、親父の装着した埋込み型補助人工心臓「Heart MateⅡ」のマニュアルについて書きます。補助人工心臓装置については前回書いたとおりです。言ってみれば、この装置が患者の命綱となりますから、このマニュアルを患者本人と、その家族(同居者)が徹底的に覚えなければなりません。

こちらの画像を少し引用させていただきますが、病院から渡されたマニュアルには各部位の説明から始まります。更にそれぞれの機械の役割について細かく記載されています。主に覚えるべき箇所は、システムコントローラや、バッテリ、パワーモジュール(電源供給)についてです。結構簡単そうに見えますが、全部合わせると100頁超あり、結構な分量です。

Heart MateⅡ ではありませんが、同じ機械であるDuraHeartのマニュアルをインターネット上で見つけました。簡単にいえば、このマニュアルを細かく覚えろ、と言われていることと同義です。

警報の対処法、その種類、色の意味、バッテリ駆動に際しての注意事項、装着の仕方(結構厳密な手続きがある)、パワーモジュール(コンセント駆動)への移行方法 etc…です。覚えるだけならなんとかなりそうなものですが、本当に覚えたかどうかを確かめるため、病院側からテストがあります。記述、実技、口頭試問があり、それをクリアすると、実際に病院の専門家(理学療法士?)と、患者本人と一緒に街中に出かけます。そこで守るべき注意事項や、危険箇所の説明を受け、それから患者本人の経過具合をみて退院となるそうです。

本人は今年中に退院したい、と言っていますが、実際のところ全ての手続きをクリアするためには1ヶ月以上かかるでしょうから、上手く言ったとしても退院は来年になるでしょう。私個人としてはもう少し病院でゆっくりとしていて欲しいですが…。

冗談はさておき、明日もう一度専門家の方からマニュアルの講義があります。(3回目)。その1週間後にテストがあり、実技、口頭試問と続きます。なかなかブログを更新する余裕がありませんが、今度はそれについて書きます。

ちなみにこの補助人工心臓装置、1機械1800万円ほどするそうです。病院側から申請をし、それが国に認められれば、高額医療制度が使えるので負担額はぐっと減ります。うちの父親はそのルートで補助人工心臓装置を装着するに至りましたが、体外式補助人工心臓(PCPS)から埋込み型補助人工心臓装置に行かなかければならない理由はそのあたりにもあるのでしょうか・・・・。

2017-12-04|
関連記事