Mark.J先生「趣味から実務まで:人体クロッキーマスター」(全22講 12時間 29分)を購入したので消化していきます。今回はchapter22 アウトロ。coloso規約によりノートは一応モザイクを掛けます。後はあまり詳しく書くとなんか言われそうなので以下メモ書き程度。
Mark先生が用意した今回の講座は一言でいうと「様々なクロッキーのアプローチ方法の提供」で、対象を見る新しい視点を養う講座とも言える。クロッキーは速描写であり、素早く下書きを描く技法だ。ただ速いといっても適当に描けば良いものではなく、骨組みの比率や人体の比率、厚みや形の作り方などを知らなければならない。なのでそのやり方を説明してきた。今ここに表示しているのは10秒クロッキーから、それ以上数時間描けて描いた様々な作品だ。初心者の方から中級者以上の方まで今回の講座を通して自分の弱点を知るクロッキー技法を知ってほしい。そして楽しんでほしい。楽しむと実力は自然と伸びるものなのだ。
今まで説明してきた様々な方法が皆さんの基礎を固めにつながるだろう。物体をただ見るのではなく、どのように見ているのか。自分が描くときはどの部分が脆弱なのか。講義の序盤に10秒や30秒のクロッキーをやったのも、全体を把握する大切さを伝えたかったからだ。しかし一方で心配なのは、時間を制限してクロッキーを描くこと自体がプレッシャーになるのではないかということだ。もし時間の計測が負担になるのであれば、最初は時間を測定しないで練習してほしい。制限時間をかけるメリットはあまり観察をしなくてよいということで、それが練習の負担の軽減にもなったりするのだが、もしそれが苦痛ならば時間を制限せず色々やってみてほしい。
なぜ様々なクロッキー方法を練習しているのか。描く形式を変えることで視点が新たになるからだ。物体を知覚する世界を少しだけ広げるきっかけになる。ジェスチャークロッキーを通して物体をみる全体的な流れや比率などの視野の幅が広がったら、今度は輪郭クロッキーを通じて物体を見る視野も身につけてほしい。輪郭クロッキーは対象をとても仔細に観察するのでその練習に向いているだろう。しかし輪郭クロッキーは比率や流れを意識しない。このような理由からジェスチャークロッキーを必ず先に練習しよう。そしてコイリング、図形化の練習をするときも比率を見る視野の広さがないと、それ自体が大変な作業になってしまう。なので散々述べたように練習の順番があるのだ。
1ジェスチャークロッキー2輪郭クロッキー3コイリング4図形化5面クロッキー。
そして最後は空間を立体的に把握しなければならないから、コイリングや図形化を通じてその感覚を養ってほしい。図形化の練習をしたら今度は物体と一緒に連携した人体を描いたり、衣装を着せたり、明暗を付けたり…etc。明暗についてもクロッキーをするときに簡単な明暗をいれる方法も紹介した。面クロッキーという練習方法もあるのはそのためだ。どれくらい明暗をいれるかは好みだが、私は明暗を入れたほうが楽しいので明暗をいれている。楽しむのだ。クロッキーは楽しいほうが実力が伸びる。自分が楽しいと感じられる方法で練習してほしい。これがいちばん大切なことだ。
結局クロッキーは自分なりの表現方法を模索するやり方なのだ。絵に正解はない。私が提示した方法は結局みなさんにとっての数ある選択肢の一つに過ぎない。ここで紹介したものだけに限らず、どのように練習するか、どのようにアプローチして対象を見るか、もっともっと具体化していってほしい。物体をみる視点を新たにすることが絵を描く楽しさにつながり、皆さんのスキルアップにつながるだろう。
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