キムラッキ先生「人体図形化ドローイング入門」(全27講 44時間 41分)を購入したので消化していく。今回はchapter27 創作キャラクターを描く。
また受講にあたってはchapter1からchapter5までは後回しにする。というのも最初は透視遠近法の話だからだ。chapter6から人体のドローイングになるので、私のモチベーション的にまずそこから進めて、chapter1から5を最後に回す。
私はノートを取らないと寝てしまう性格なので、できる限りノートを取っている….が、coloso規約によりノートには一応モザイクをかけている。というのも、「作品」はアップしていいよと規約*に書いてあるが、それ以外については書いていないからだ。深読みしすぎかもしれないが、「作品以外については」アップするなと読むこともできる。つまりそこら辺はグレーゾーンなので深く立ち入ることはしない。モザイクをかけたノートに意味があるのかは分からないが、どちらかというと私自身の寝落ち防止&モチベ維持の意味が大きい。その点はご容赦いただきたい。(人体ドローイングの作品はそのままアップすることが多いだろう。)
*各講座の講座資料「講座資料、提供ファイルの取扱について.pdf」より
後はあまり詳しく書くとなんか言われそうなので以下メモ書き程度。
最終章ではラッキ先生が創作キャラクターを完成させるまでのラフから色塗りまで全てのプロセスが見られる。簡単に言うと約3時間のライブビューイング回だ。模写しようかとも迷ったが、この章では重用なことをメモするだけに留めた。色塗りまで含められているし、何よりもラッキ先生が本気で描いているからだ。この章だけ明らかに線の質(レベル)が異なっていた。今までの章はウォーミングアップだったのだよ、とでも言うかのように…。私の現状のレベルを考えると、この章は見るだけに留めておいたほうがいいだろう。ちなみに完成イラストはラッキ先生の講座販売ページのサムネで確認できる。
まずは透視図法の話。簡単なガイドラインを使いながら2点透視のハイアングル。前もってどんな絵を描くかはだいたい決めていたようなのでマインドマップはなかった。
バイクに乗っているキャラクターから。宇宙の無重力空間でバイクに乗っている女性キャラクターと、それを修理する男性キャラクターを描く。背景やバイクなどのオブジェクトを描くときはガイドラインをしっかり描くことが大事だ。バイクなども人体と同じでまずはボックスにいれるイメージで描く。そこから付け足す、あるいは削っていくイメージでオブジェクトを作成する。バイクの形によって人の形が変わるのでバイクから描いている。消失点と消失点の間が狭いのでオーバーパースになるかもしれない。
(オブジェクトに関する知識も必要だ。バイクには空気抵抗やエンジンなどが搭載されていなければならない。)空想的な何かを描くにしても現存するものの特徴を利用してより豊かな創作物を描くことができる。パイプのようなもので電力が供給される風に描く。このようなデザインも考えながら描いていく。デザインも最初は大きな流れを捉えて、それを細かく区切っていくと良い。最初から細かい部分を描くと全体との整合性が取れなくなる。
バイクがかけたら女性キャラクター。骨盤の3番ボックスから先に描く。足を私達の方に伸ばしているようなポーズにしよう。骨盤の稜線、坐骨。なにかインパクトの有るポーズにしたい。パースが強くついていて重なる部分が多いときは図形化が役に立つ。図形の重なりをしっかり見よう。反対側の足。バイクに大半が隠れるがちゃんと描こう。服については説明していないので省略。なので宇宙を舞台にしてしわの概念が無いようにした。何らかのポーズを描く時、両手両足が見えるようにすると良いことは前回の講義で話した。絵を鑑賞する人が絵に集中できるようにするためだ。絵の中で顔が一番厳しく評価される。(ゴーグルを追加したり、髪のデザインを悩んだり…etc)時間をかけよう。
男性キャラクター。エンジンを修理しているイメージ。第一ボックスから。テーマとしては女性キャラクターが主体なのであくまでも目立ちすぎず。絵というのものはほんの少しのニュアンスの違いによって良いものとそうではないものに分かれる。これに関してはたくさんの良い絵を見て感覚を身につけようとしか言いようがない。腕は前に伸ばして修理している感じで。重なっている部分は図形化で補おう。バイクのなにかの部品を修理している感じで、男の手元には大きなパーツを配置する。エンジンは複雑な形をしていなければならない。工具類のようなものを男の腰部分につけよう。
ラフができたら清書の一歩手前。ここでは1枚絵の「重なっていない」部分(つまり見えている部分だ)を丁寧に清書する。特に語ることは無いらしいので16倍速くらい?の速さですすんだ。
ここからペン入れ。(ちなみにラッキ先生は筆圧だけで太さが変わるペンを使っていた。ここで発見したことは、ラッキ先生はいままでキャンパスを回転、反転することはなかったがペン入れの段階ではキャンパスを回転させまくっていた。)黒く塗りつぶす部分(コントラスト)も意識しよう。光源は後ろから、若干逆光気味になる。線に関してはひとそれぞれだがハッチング(細かい線)を結構入れるようにしている。例えば漫画などの連載ではハッチングをいれる時間はほとんどないので入れないだろう。線画のイラストは線そのものを強調したいので、線の感じを活かすために線をたくさん使って描くようにしている。バイクを描くときは液タブの上に直接定規を当てて描いている。線画には線画の練習が必要だ。自分の好きなプロ作家さんの絵を参考にしよう。線画のスキルにおいては絵を参考にするのは非常に良い方法だ。ただ人体に関しては基礎スキルを身に着けたうえで好きな作家の描き方を練習することを進める。バイクは光沢のあるようにしたいのでハイライトをいれる部分をあらかじめ決めている。ハッチングや線画にはコントラストの勉強が不可欠だ。中途半端な知識で挑むと逆に雑に見えてしまう。でも上手く描けると黒い領域がはっきりと支えてくれる様になる。ディティールを活かしたいならば、ペン入れやスケッチよりも線画の段階で細かく描写しよう。色塗りしたときに複雑な部分が潰れてしまうからだ。黒いのは結局影なので、黒がないと立体感が落ちてしまう。必ず黒塗りが多いからといって立体感あるわけではないが、全体的に見た時立体感が出るように描く、とだけここでは述べておく。メカニックに関しては今にも動きそうな雰囲気を与える必要があるそうすると普段から油圧装置などの研究が必要になる。私(ラッキ先生)は兵役中は工兵として車両の運転や整備をしていた。何かを直す時など――もちろんすべてを経験するのは無理なことだが――より詳細の絵をかけるようになるために普段から観察する癖をつけよう。また直接的な経験と間接的な経験の違いについても言及しておきたい。直接的な経験、例えば実際にその時その場でスケッチするのと、同じ場面を間接的な経験、例えば写真でスケッチするのとでは蓄積するものが異なる。その時その場でスケッチするためには光の方向や、風によって木々が揺られたりすることを考えなければらならいし、日をまたいで同じ場所に赴く必要もあるだろう。何が言いたいかと言うと、直接的な経験から得られるものも確かにあるし、間接的な経験から得られるものもあるということだ。その両方を大切にしてほしい。話を戻すが、黒塗りをするのかハッチングをするのかは練習を積み重ねると瞬時に決定ができる。デジタルで作業することは仮想の空間で作業をするということだ。使うペンの種類など、どういう道具を用いて表現するのかを明確に意識しよう。ちなみにこのイラストの制作時間は約10時間で内8時間が線、2時間が色塗りだ。バイク(ここではバイクと呼ぶ)に関して、私は普段からプラモデルを触ったりしているがその経験が一番生きている。実物を見て描いたので、写真を見ながら描いたものとはまた違った経験が得られる。(線画の完成)
色塗り。まず初めにオブジェクトとキャラクターをそれぞれ別々の色で単色で塗る。そこから細部をまず別の色でベタ塗りしていく。領域を分けるには3つの法則がある。①物体が異なる場合、ここではバイクと人だ。あるいはハンドルとボディ。②面がまわる部分③コントラストが変わる領域。
全体的に赤ベースの絵になる。いわゆるアニメ塗りはあまり好まない。若干アニメぬりの特徴も残しつつ面で塗る感じが好きだ。なぜアニメ塗りにしないかと言うと、ここまで細かく線を描いたのにアニメ塗りだと単純化されすぎるからだ。絵画っぽく塗るには稜線的な感じを演出する必要がある。なのでコントラストについての勉強が大切なのだ。バイクの光沢と女性キャラクターの光の方向は一致するようにしよう。そうしなければコンセプトがばらばらになる。角度が曲がる部分でどのように光が反射されるか考えなければらならない。一方で暗く塗りつぶしすぎてもダサくなってしまう。色塗りを単純化しすぎず、ある程度面で塗ってアニメ塗りのシンプルな感じと絵画風の立体感の特徴がいい意味で混ざるようにしている。最後に色の調整をして、ノイズ(パーリンノイズ?)を上から被せて完成。
今回はドローイングなしだが、非常に勉強になった章だった。ラッキ先生の1枚絵の完成過程が見られただけではなく、コントラストについての意識が聞くことができたのは有意義だ。残念ながらこの講座ではそこまでの時間が取れないのでコントラストについては学べる章は無いが、他の講座で徐々に学習していきたい。
さて1章に戻り5章まで進めてこの講座は終了だ。次からは1点透視、2点透視、3点透視の話。
コメントを残す