自家焙煎メモ:タリーズの豆3種類の分析 

僕の数少ない友人の一人に某珈琲チェーン店で働いている者がいまして、久しぶりに会ったのですが、その友人からコーヒー豆をもらいました。曰く新年の福袋販売で余ったものだそうです。折角なのでそれを味わいながら、タリー○コーヒー店で販売している豆はどのような状態なのかを分析してみることにしました。

つまり袋詰されているコーヒー豆はどのような豆はOKで、どのような豆はNGなのか?袋詰されている200gの豆を皿に広げてチェックすることで、その豆の焙煎度合いがどれくらいで統一されているのか、どういう欠点豆が混入しているのかを見ていくことにします。

今回頂いた豆は三種類です。写真左からエチオピア、ガテマラ、ガテマラです。右2つのガテマラは農園が違うらしく、どちらもタ○ーズ内の独自のコンテストで金賞に輝いた豆だそうです。

まず最初はエチオピア クジです。紫の袋に入っているものです。クジの特徴は、柑橘系の爽やかな香りです。モカ系列は1ハゼ前後で香りを強く引き出して仕上げることが多いのですが、このクジは2ハゼまで持っていき、柑橘系のフレーバーと甘み、そして苦味を楽しむことができます。最近だと2ハゼまでもっていく傾向が多くなってきた印象を受けます。この豆の焙煎度もフルシティ(2ハゼ前後)油がにじみ出ているので2ハゼ入ってすぐ~10秒くらい経過で煎り止めた感じですかね?この状態でもかなり香りが強いので、よくも悪くも好みが分かれる・・・といった印象です。しかし、インスタントコーヒーしか飲んだことのない人に、このような香りの強いコーヒーを飲ませたら驚くでしょうね。

全体的にエチオピアの豆は焙煎がバラツキやすくて難しいのですが、こちらもその印象です。個体差が激しい豆はハンドピックで取り除かれているのでしょうが、やはり大手チェーン店で販売している豆でもこれくらいのバラツキが出るということでしょうか。しかし安心しました。なぜならば、自分でクジやモカを焙煎した時にかなり豆によって焙煎が進んだり、進まなかったりバラツキが激しかったので、大手チェーン店でも同じということは、その原因が豆そのものにある、と確信を持つことができたからです。豆そのものがバラツキやすいので、後から焙煎が進んだり進まなかったりする豆を取り除いて統一するしかないということでしょうね。おそらくモカやクジ、さらにはゲイシャでほぼ完璧に焙煎度合いを統一するためには、焙煎機や腕の問題ということではなく、かなりの数をハンドピックで取り除かなければならないということです。モカやゲイシャの値段が高くなりがちなのも歩留まり率が低いことが一つの要因となっているでしょう。

次にガテマラ ドス デ フリオ農協。こちらも焙煎度合いはフルシティローストです。貝殻豆が多い印象です。

貝殻豆、というと下の写真の真ん中の豆のようなやつです。貝殻みたいに真ん中が空洞になっています。これはコーヒー豆ができる家庭で、通常一対で実の中に生成されるやつがくっついて一つになってしまった時におこります。なので貝殻豆には”相方”がいます。この空洞の中にすっぽりと収まっているやつですね。それが耳豆といって、一番右側のやつです。人間の耳みたいに扁平な形をしているので耳豆といいます。あまり聞こえはよくありませんが、普通に飲んでも美味しいです。この貝殻豆と耳豆に関しては、欠点豆として取り除くところと、取り除かないところに分かれます。なぜならば味によくも悪くもバラツキが生じてしまうからです。通常の豆よりも内部に熱が入り込み過ぎたり、あるいは入り込まなかったりして他の豆と若干味が異なってしまうらしい・・・のですが、正直僕にはわかりません。ただこの貝殻豆と耳豆は、タリー○では通常の豆と同様に扱われていることから、欠点豆としては認識されていないということが確認できました。因みに一番左側のやつは、分かりにくいですが豆の一部分が剥がれ落ちています。これは直ちに味に影響は出ませんが、徐々にそこから空気が入り込んで酸化→劣化するということで欠点豆として認識しています。その証拠に、今回の豆にはこれが2,3粒しか入ってませんでした。通常はハンドピックで弾いていて(数粒取り切れなかったものが混入した)、ということでしょうね。

最後にガテマラ グラノ デ オロ農協。前の2つと比較すると焙煎度合いは若干浅いです。シティ―フルシティ近辺で、2ハゼ手前くらいで止めたかなという印象です。表面に油は確認できますが、時間経過によってじわじわと豆の表面に出てきた油の感じですね。なので2ハゼ手前で仕上げたと思われます。ほのかに酸味が感じられ、苦いチョコレートにストロベリーのような酸味・・といえば分かりやすいでしょうか。今回3種類の豆の中で一番好きな味でした。こちらも貝殻豆と耳豆は多い印象です。やはり一部が剥がれ落ちた豆はあまり確認できず、欠点豆として取り除かれていたと推察します。焙煎度合いに多少のバラツキはありますが、まぁ許容範囲でしょう。あと精製方法がフリーウォッシュドの割には香りが強いのが気になりました。これは元々香りが強い品種なのでしょうか。良い豆ですね。

3種類とも美味しく頂きました。このクオリティーの豆が手軽に買えるとはいい時代になったものです。