父の手術が無事に終わりました。古い補助人工心臓を取り外し、新しい(タイプの違う)補助人工心臓を埋め込む手術でした。朝の9時頃に手術が始まり、終わったのが深夜0時頃でした。かかった時間は15時間程度です。
正直に言ってしまえば、もう今回はダメだと覚悟していました。2年前の手術も成功率50%程度、今回の手術も成功率が50%程度ですから、2つの手術を無事に終えられる確率は25%程度になります。加えて今回は敗血症や菌血症、肺水腫を併発しており、体中がボロボロという状況下でしたから、その点を考慮すれば、望みは低いだろうと思われました。しかし、そんな覚悟を決めていたのですが、無事に手術が終わったと聞かされて驚いています。
とはいっても、実はこれで終わりではありません。これからの心配事としては、まず血栓が脳に飛んでいないかどうかが気になります。父の身体にはPCPSという大型の補助人工心肺装置がついていました。この機械を使うことのデメリットの1つとして血栓ができやすいということがあるのです。加えてインペラという機械が心臓の中に入っており、これも血栓が出来やすいという問題点があります。更に7月4日から1ヶ月以上もの間、深く昏睡していましたから、その間ははっきりと意識の確認がとれていないのです。このような理由により、心配事の1つとして脳に血栓が詰まっていないかどうかがあるのです。麻酔科医の話によれば、一応数値上では問題はないとのことですが、細かいところまでは分からないそうです。脳波の測定やCTの測定によって、脳に大きな損傷はないことは確認されているのですが、例えば末端の毛細血管が血栓で詰まっていたとしても、それは数値としてはなかなか現れないらしく、測定が難しいとのことです。なので結局は、実際に起こしてみないと分からないということです。実際に父は2年前の手術で脳梗塞を発症しています。当時は入院中であり、脳梗塞になってすぐに看護師さんに発見されたため「極めて早期に対処」ができました。お医者さん曰く学会で発表できるレベルで早かったそうです。手術のビデオも撮ったそうです。従って、大きな後遺症はなく、退院したその後も会社に自分一人で行って帰ってくることができていました。(けれども若干物覚えが悪くなったり、思い出したりするのに時間がかかると言っていました。しかしポジティブに考えれば、その程度で済んだのです。)話が逸れてしまいましたが、父は2年前に一度、脳梗塞になっていたということもあり、今回もどうなっているのか心配なのです。
なにはともあれ、無事に手術が乗り越えられました。父の手術中に、葬式の日程はどうしようかと母と話していたくらい、今回は望みが低いと諦めていましたから、本当に驚いています。手術が終わっただけなので安心できる段階ではないのですが、1つの山場は乗り越えたと言っていいでしょう。