西尾維新氏の「掟上今日子の備忘録」を読んだので、分からなかった語句を纏めました。解釈については”参考”として捉えて下さい。数字はページ数(ソフトカバー)です。
6 ヒステリック
ヒステリーを起こしているさま。異常に興奮しているさま。ヒステリカル。「ヒステリックな話し方」「ヒステリックに反撃する」(goo辞書)
7 不承不承(ふしょうぶしょう)
気が進まないままにするさま。いやいや。しぶしぶ。不請不請。「不承不承仕事を引き受ける」(goo辞書)
御多分に漏れず(ごたぶんにもれず)
世間と同じように。例外ではなく。(goo辞書)
8 業腹(ごうはら)
非常に腹が立つこと。しゃくにさわること。また、そのさま。「あんなやつに負けるとは業腹だ」「業腹な仕打ちを受ける」(goo辞書)
そうは問屋が卸さない(そうはとんやがおろさない)
そんな安値では問屋が卸売りしない。そんなにぐあいよくいくものではないというたとえ。(goo辞書)
毫ほども(ごうほども)
→毫も(ごうも)。《「毫」は細い毛の意》少しも。ちっとも。あとに打消しの語を伴って用いる。「毫も疑わない」(goo辞書)
11 疑わしきは罰せず(うたがわしきは罰せず)
刑事訴訟で、犯罪事実がはっきりと証明されないときは、被告人の利益になるように決定すべきであるという原則。疑わしきは被告人の利益に。(コトバンク)
常套句(じょうとうく)
ある場合にいつもきまって使う文句。決まり文句。(goo辞書)
12 エスプリ
機敏な才気。機知。「エスプリに富んだ作品」(goo辞書)
聖人君子(せいじんくんし)
知識や徳の優れた、高潔で理想的な人物。「聖人君子のような振る舞い」(goo辞書)
清廉潔白(せいれんけっぱく)
心が清くて私欲がなく、後ろ暗いところのないこと。また、そのさま。「清廉潔白な(の)政治家」(goo辞書)
13 血税(けつぜい)
血を搾られるような苦労をして納める税金。負担の重い税金。(goo辞書)
13-14 バイプレイヤー(バイプレーヤー)
演劇・映画などで、助演者。脇役。(goo辞書)
14 誹りを免れない(そしりをまぬがれない)
非難を受けて当然である。「不謹慎の―◦ない」(goo辞書)
掛け値(かけね)
物事を大げさに言うこと。「掛値のない話、彼は優秀だ」「この本は掛値なしに面白い」(goo辞書)
15 おずおず
《動詞「おず」の終止形を重ねたもの》恐れてためらいながら物事をするさま。おそるおそる。「怖ず怖ず(と)進み出る」(goo辞書)
15-16 瑞々しい(みずみずしい)
光沢があって若々しい。また、新鮮で生気がある。「瑞瑞しい野菜」「瑞瑞しい肌」「瑞瑞しい感性」(goo辞書)
16 鳴り物入り(なりものいり)
おおげさに宣伝すること。「鳴物入りで入団した選手」(goo辞書)
20 ロハ
感じで書くと「只」。只の漢字が「ロ」と「ハ」に見えることからきているのでしょう。
21 面妖(めんよう)
不思議なこと。あやしいこと。また、そのさま。「面妖なこともあるものだ」(goo辞書)
前向性健忘(ぜんこうせいけんぼう)
こちらに詳しく書いてあります。
23 贔屓目(ひいきめ)
ひいきをした見方。好意的な見方。「どう贔屓目に見ても相手のほうが強そうだ」(goo辞書)
24 ゆめゆめ
《副詞「ゆめ」を繰り返して意味を強めた語。「努努」「努力努力」などとも当てて書く》
1 (あとに禁止を表す語を伴って)決して。断じて。「ゆめゆめ忘れるな」
2 (あとに打消しの語を伴って)少しも。まったく。「ゆめゆめ考えもしなかった」
3 つとめて。心して。(goo辞書)この場合は1の意味でしょう。
26 器量(きりょう)
ある事をするのにふさわしい能力や人徳。「指導者としての器量に乏しい」(goo辞書)
一廉(ひとかど、一角)
相当にすぐれているさま。格段。ひとかど。「一角の人間」(goo辞書)
27 まさぐる
手先であちこち探す。指先でいじる。もてあそぶ。「バッグの中を弄る」「数珠 (じゅず) を弄る」(goo辞書)
肯綮に当たる(こうけいにあたる)
物事の急所、本質をずばりと突くこと。 大切な所をおさえていること。 「当たる」は本来は「中る」と書く。 肯綮は骨肉結合の所で、転じて物事の急所の意味を持ち、「肯」は骨につく肉、「綮」は筋と肉とのつなぎめを意味する。
出典は荘子の養生主篇。 見事な腕さばきをみせる料理人に王が「見事な技だ」と誉めたところ、その料理人は「これは技ではなくて道と申します。今では心を以てやるのであって、あえて手足耳目には拘りません」と述べた説話に登場する。 尚、この故事は「庖丁牛を解く(妙技をほめる言葉)」ということわざの出典でもある。 ちなみに「中肯綮(肯綮に中る)」という形で登場するのは元史の「王都中伝」とされる。(ことわざ図書館)
28 大仰(おおぎょう)
大げさなこと。また、そのさま。誇大。「大仰な言い方」(goo辞書)
29 俗務(ぞくむ)
世間の煩わしい務め。(goo辞書)
30 寡聞(かぶん)
見聞が狭く浅いこと。謙遜していうときの語。「寡聞にして存じません」(goo辞書)
32 ワトソン役(わとそんやく)
推理小説における探偵の助手役、または、物語の語り部役。英国の小説家コナン=ドイルの推理小説シャーロック=ホームズシリーズに登場する、主人公の友人ジョン=ワトソン医師に由来する。ワトスン役。(コトバンク)
39 憮然(ぶぜん)
失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。「憮然としてため息をつく」「憮然たる面持ちで成り行きを見る」(goo辞書)
41 不遜(ふそん)
へりくだる気持ちがないこと。思いあがっていること。また、そのさま。「不遜な態度」(goo辞書)
43 禍根(かこん)
わざわいの起こるもとや原因。「禍根を残す」「禍根を断つ」(goo辞書)
46 遅蒔き(おそまき)
多く「おそまきながら」「おそまきでも」の形で)時機に遅れて物事をすること。「遅蒔きながら調査に乗り出す」(goo辞書)
51 バニシング(vanishing)
vanishは消えるという意味ですから、消えていく、つまり昔のという意味でしょう。
52 烏有に帰す(うゆうにきす)
すっかりなくなる。特に、火災で焼けることにいう。「戦災で貴重な資料が―・した」(goo辞書)
53 譚(たん)
物語を語る。また、物語。(goo辞書)
57 凛(りん)
態度・容姿・声などが、きびしくひきしまっているさま。「凜とした声がひびく」(goo辞書)
58 空前(くうぜん)
今までに例を見ないこと。未曽有 (みぞう) 。「空前の大ヒット」「空前の規模」(goo辞書)
60 裂帛(れっぱく)
帛 (きぬ) を引き裂く音。また、そのように鋭い声。「裂帛の気合」(goo辞書)
63 毒気(どくけ)
人の気持ちをひどく傷つけるような雰囲気。また、悪気。「毒気を含んだ言葉」(goo辞書)
64 殊更(ことさら)
わざわざ。「殊更行かなくても、ついでの時でよい」(goo辞書)
発売されてから結構な日数が経っていますが、面白い作品でした。1日で記憶がリセットされるという名探偵という、一見おかしな設定に、西尾維新氏の文章が生きています。この作品はドラマ化もされたようですし、しばらくは掟上今日子シリーズを読んでいきます。