『有頂天家族 二代目の帰朝』を読むにあたって、個人的に分からなかった語句をまとめました。解釈については個人的なものなので、一つの’参考’として捉えて下さい。
第七章 天狗の血、阿呆の血(数字はページ数)
373 澎湃(ほうはい)
物事が盛んな勢いでわき起こるさま。「新時代の気運が―として起こる」(goo辞書)
陽気(ようき)
気分。雰囲気などがはればれしていること。にぎやかで明るいこと。また、そのさま。「―を装う」「天性―な人」「―にはしゃぐ」⇔陰気。(goo辞書)
374 夜陰(やいん)
夜のやみ。夜の暗さ。また、夜中。夜分。「―に乗じて攻撃をしかける」(goo辞書)
船窓(せんそう)
船の窓。ふなまど。(goo辞書)
明治大帝(めいじたいてい)
明治天皇のことかと。
東漸(とうぜん)
勢力が東の方へ次第に伝わり広まること。「仏教が―する」(goo辞書)
鬱屈(うっくつ)
気分が晴れ晴れしないこと。心がふさぐこと。「―した心情」(goo辞書)
376 いもたこなんきん
漢字で書くと、芋蛸南瓜。女性の好きなものの例えだそう。(知恵袋)
379 諦念(ていねん)
あきらめの気持ち。(goo辞書)
382 揺曳(ようえい)
ゆらゆらとただようこと。また、音などがあとまで長く尾を引いて残ること。「霞 (かすみ) が山麓に―する」(goo辞書)
383 五体(ごたい)
身体の五つの部分。頭・首・胸・手・足。また、頭・両手・両足。漢方では、筋・血脈・肌肉 (きにく) ・骨・皮。転じて、からだ全体。「―を震わせて泣く」(goo辞書)
384 意気軒昂(いきけんこう)
意気込みが盛んで、元気いっぱいなさま。「―たる女性チーム」(goo辞書)
感に堪えない(かんにたえない)
非常に感動して、それを表に出さずにはいられない。「―◦ないという面持ち」(goo辞書)
菰(こも)
鳶(とんび)
385 燦々(さんさん)
太陽などが明るく光り輝くさま。彩りなどの鮮やかで美しいさま。「陽 (ひ) が―とふりそそぐ」(goo辞書)
紹興酒(しょうこうしゅ)
387 阿波の狸合戦(あわのたぬきがっせん)
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逗留(とうりゅう)
旅先などに一定期間とどまること。滞在。「湯治場に三か月間―する」「長 (なが) ―」(goo辞書)
388 4斗樽(しとだる)
390 一家言(いっかげん)
その人独特の意見や主張。また、ひとかどの見識のある意見。「伝統芸能に―をもっている」(goo辞書)
疾駆(しっく)
馬や車などを速く走らせること。また、速く走ること。「―するスポーツカー」(goo辞書)
395 切歯扼腕(せっしやくわん)
怒り・くやしさ・無念さなどの気持ちから、歯ぎしりをし腕を強く握り締めること。「出し抜かれたと知り―する」(goo辞書)
隧道(すいどう)
トンネル。(goo辞書)
396 お遍路姿(おへんろすがた)
白峰相模坊様
天狗の一人かと。参考
399 豁然大悟(かつぜんたいご)
疑い迷っていたことが、からっと開け解けて真理を悟ること。▽「豁然」は、からっと開けるさま。「大悟」は大いに悟る、真理を悟ること。「豁然」は仏教用法のとき「かつねん」とも読む。「大」は「だい」とも読む。(goo辞書)
401 寛恕(かんじょ)
1 心が広くて思いやりのあること。また、そのさま。
「勇気ある人はその心―にして」〈中村訳・西国立志編〉
2 過ちなどをとがめだてしないで許すこと。「御―を請う」(goo辞書)
410 満艦飾(まんかんしょく)
身なりを盛んに飾りたてたり、物をいっぱいにつるしたりしたようすを1にたとえていう語。「―のいで立ち」(goo辞書)
仁丹(じんたん)
清涼剤の一種。画像
411 嗄れる(しわがれる)
声がうるおいをなくし、かすれる。しゃがれる。「応援団員の―・れた声」(goo辞)
脇息(きょうそく)
座ったわきに置いてひじをかけ、からだをもたせかける道具。ひじかけ。(goo辞書)
412 鍋は道連れ世は情け(なべはみちづれよはなさけ)
旅は道連れ世は情けを文字ったもの?本来の意味は「旅では道連れのあることが心強く、同じように世を渡るには互いに情けをかけることが大切である。(goo辞書)」
413 面妖(めんよう)
不思議なこと。あやしいこと。また、そのさま。「―なこともあるものだ」(goo辞書)
414 娑婆(しゃば)
仏語。釈迦が衆生 (しゅじょう) を救い教化する、この世界。煩悩 (ぼんのう) や苦しみの多いこの世。現世。娑婆世界。(goo辞書)
417 アナーキー
無政府・無秩序な状態であること。また、そのさま。無統治状態。「―な考え方」(goo辞書)
424 卓子(たくし)
机。テーブル。卓。(goo辞書)
しからしめる
しからし・む[マ下二]そのような結果にさせる。そうさせる。「政治の堕落は、国民の―・めるところだ」(goo辞書)
今更ながらではあるが、「阿呆の血のしからしむる」という言葉が気になったので調べてみた。
426 三十六計逃げるに如かず(さんじゅうろっけいにげるにしかず)
形勢が不利になったときは、あれこれ思案するよりも、逃げてしまうのがいちばんよい。転じて、めんどうなことが起こったときには、逃げるのが得策であるということ。(goo辞書)
三十六計とは、中国古代の兵法にある36種の計略。兵法上のいろいろなはかりごとやかけひき。(goo辞書)
427 蛮勇(ばんゆう)
事の理非や是非を考えずに発揮する勇気。向こう見ずの勇気。「―を振るう」(goo辞書)
428 オナモミ
画像。昔衣服にくっつけて遊んだ記憶があります。
くんずほぐれつ
《「くみつほぐれつ」の音変化》取っ組み合ったり離れたりして、激しく争うさま。「―の大格闘」(goo辞書)
429 熱涙(ねつるい)
感動のあまり思わずこぼす、あつい涙。「―にむせぶ」(goo辞書)
枕頭(ちんとう)
まくらもと。枕上 (ちんじょう) 。(goo辞書)
436 快哉(かいさい)
《「快なる哉 (かな) 」の意から》ああ愉快だと思うこと。胸がすくこと。「―を叫ぶ」(goo辞書)
437 翼よ!あれがガス燈の灯だ!(つばさよ!あれががすとうのひだ!)
翼よ! あれが巴里(ぱり)の灯だ(wikipedia)を文字ったもの?
払底(ふってい)
《入れ物の底を払う意から》すっかりなくなること。乏しくなること。また、そのさま。「人材が―している」(goo辞書)
439 徹頭徹尾(てっとうてつび)
最初から最後まで。あくまでも。終始。「―反対の立場を貫く」(goo辞書)
嘘の皮(うそのかわ)
うわべをとりつくろった全くの嘘。嘘であることを強めていう。(goo辞書)
愚物(ぐぶつ)
ばかな人。おろか者。愚人。(goo辞書)
445 灰燼(かいじん)
《「かいしん」とも》灰や燃え殻。建物などが燃えて跡形もないこと。(goo辞書)
446 鞴(ふいご)
囂々(ごうごう)
《「囂」は、やかましい、の意》口々にうるさく言いたてるさま。「―たる非難の声が上がる」「喧喧 (けんけん) ―」(goo辞書)
448 地金(じがね)
1 めっきの下地や、加工の材料となる金属。じきん。
2 生まれつきの性質。本性。主として悪い意味で使う。「―が出る」(goo辞書)
450 松の内(まつのうち)
正月の松飾りを立てておく期間。元日から7日、また15日まで。注連 (しめ) の内。《季 新年》「子を持たぬ身のつれづれや―/荷風」(goo辞書)
奇岩(きがん)
珍しい形をした大きな岩。「―怪石」(goo辞書)
452 腑抜け(ふぬけ)
《はらわたを抜き取られた状態の意から》意気地がないこと。気力がなく、しっかりしていないこと。また、その人や、そのさま。腰抜け。「失恋して―になる」(goo辞書)
456 長幼之序(ちょうようのじょ)
年上と年下の間にある、守るべき社会的、道徳的な秩序のこと。「長幼」は年齢が上の人と下の人。「序」は順序、席次のこと。儒教の五つの道徳法則、五倫のうちの一つ。(四字熟語時点オンライン)
457 しゃちほこばる
1 鯱のようにいかめしく構えた態度をとる。しゃちこばる。しゃっちょこばる。「―・って訓辞を垂れる」
2 緊張してかたくなる。しゃちこばる。しゃっちょこばる。「―・ってお辞儀をする」(goo辞書)
458 双葉葵の紋(ふたばあおいのもん)
双葉葵は、上賀茂神社と下鴨神社のご神紋らしい。参考
459 しずしず
動作などが、静かにゆっくりと行われるさま。「―と祭壇の前に進み出る」(goo辞書)
460 毛氈(もうせん)
三三九度(さんさんくど)
三三九度(さんさんくど)は神前の結婚式で行われる固めの儀式のひとつ。三献の儀ともいう。男女が同じ酒を飲み交わす。初めに女性が三度、次に男性が三度、最後に女性が三度の合計九度飲む。儀式には大中小3つの大きさの盃を一組にした三ツ組盃が用いられる。(wikipedia)
誓詞(せいし)
誓いの言葉。誓言。(goo辞書)
461 掛けまくも畏き(かけまくもかしこき)
申し上げるのも畏れ多いことだが(知恵袋)
大前
神や天皇の前を敬っていう語。みまえ。(goo辞書)
申さく(まうさく)
申すことには。▽「言はく」の謙譲語。(weblio)
御前(おまへ)
御前(ごぜん)。おそば。▽神仏・天皇・貴人のいる所の前の尊敬語。(weblio)
於いて(おいて)
場所を表す。…で。…にて。「東京に―大会を挙行する」(goo辞書)
神慮(しんりょ)
神のおぼしめし。神のみこころ。転じて、天子の心。天意。(goo辞書)
依る(よる)
頼る。依存する。「信仰に―・って生きる」「年金に―・って生計を立てる」(goo辞書)
悦ぶ(よろこぶ)
よいこと、めでたいことと思う。祝福する。「御結婚を心から―・んでいます」(goo辞書)
千代に八千代に(ちよにやちよに)
千年も、さらにいく千年も。永久の栄えを祈る言葉。(goo辞書)
睦み合う(むつみあう)
互いになれ親しむ。仲よくし合う。「―・った仲」(goo辞書)
仮染(かりそめ)
仮初と同じ?仮初の意味は、
1 一時的なこと。また、そのさま。「―の恋」
2 ちょっとしたこと。ふとしたこと。また、そのさま。「―の病」
3 いいかげんなこと。また、そのさま。「師の恩を―にしてはいけない」(goo辞書)
掛けまくも~誓い奉る
総合すると、「申し上げるのも恐れ多いことですが、賀茂御祖神社(下鴨神社)の神様に申し上げます。この度は偽右衛門下鴨矢一郎と南禅寺玉蘭が御祭神の御前におきまして、夫婦の契りを結ばせて頂きます。これは御祭神の思し召しにも依る所でもありまして、今より後は永遠に互いになれ親しみ、ちょっとしたことで夫婦の道を違えぬよう、お互いに助けて一家を取り仕切り、一家の繁栄を実現するようにお誓い申し上げます」
462 にべもない
愛想がない。取り付く島もない。「―・い態度」「―・く断られる」(goo辞書)にべ(鰾膠)とは、愛想のこと。(goo辞書)
463 つぐむ(噤む)
口を閉じる。ものを言わない。黙る。「口を―・んで真相を語らない」(goo辞書)
464 画竜点睛を欠く(がりょうてんせいをかく)
よくできていても、肝心なところが欠けているために、完全とはいえないこと。→画竜点睛(goo辞書)
何が足りないのか?空があまりにも静か過ぎる=天狗が飛んでいないという意味?
465 残り香(のこりが)
人が立ち去ったあとに残る、その人のにおい。「―が漂う」(goo辞書)
最後の弁天の涙の意味は、ただ単に二代目に敗北を喫したからという理由だけではないような気がします。この涙の意味は第三部で明らかになるでしょうか。