森見登美彦『きつねのはなし』を読むにあたって、個人的に分からなかった語句をまとめました。解釈については個人的なものなので、一つの’参考’として捉えて下さい。数字はページ数(文庫版)です。
9 鷺森神社(さぎのもりじんじゃ)
冠木門(かぶきもん)
沓脱ぎ(くつぬぎ)
群青色(ぐんじょういろ)
10 憮然(ぶぜん)
失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。「―としてため息をつく」「―たる面持ちで成り行きを見る」(goo辞書)
一乗寺(いちじょうじ)
自嘲(じちょう)
自分で自分をつまらぬものとして軽蔑すること。「―するような薄笑い」(goo辞書)
11 強張る(こわばる)
柔らかいものが固くなる。不自然に突っ張る。ごわごわする。「靴の革が雨に濡れて―・る」「緊張のあまり顔が―・る」(goo辞書)
市が立つ(いちがたつ)
市場が開かれるという意味だそう。(知恵袋)
13 両切り煙草(りょうぎりたばこ)
フィルターがない煙草のことだそう(知恵袋)
袱紗(ふくさ)
儀礼用の方形の絹布。絹・縮緬 (ちりめん) などで一重または二重に作り、無地やめでたい柄・刺繍 (ししゅう) を施したもの。進物の上に掛けたり、物を包んだりするのに用いる。掛け袱紗。包み袱紗。(goo辞書) 画像
蒔絵(まきえ)
好々爺(こうこうや)
気のいいおじいさん。善意にあふれた老人。「―然 (ぜん) とした風貌」(goo辞書)
14 塗り籠める(ぬりこめる)
外側から見えないように上から塗り固める。塗ってすきまをなくす。「壁に経文を―・める」(goo辞書)
15 端々(はしばし)
あちこちの部分。また、ちょっとした部分。「言葉の―に悪意を感じる」(goo辞書)
吟味(ぎんみ)
物事を念入りに調べること。また、念入りに調べて選ぶこと。「よく―した材料を用いる」(goo辞書)
17 小箪笥(こだんす)
19 饒舌(じょうぜつ)
やたらにしゃべること。また、そのさま。おしゃべり。多弁。「酔うと―になる」「―な人」(goo辞書)
拍車をかける(はくしゃをかける)
物事の進行を一段とはやめる。拍車を加える。「政治の混乱が不況に―・ける」(goo辞書)
辞去(じきょ)
別れのあいさつをして立ち去ること。「友人宅を―する」(goo辞書)
行燈(あんどん)
半時間(はんじかん/はんとき)
30分のことだそう。(weblio)
幽鬼(ゆうき)
1 死者の霊魂。また、亡霊。幽霊。
2 ばけもの。妖怪 (ようかい) 。(goo辞書)
22 伝来(でんらい)
代々受け継いでくること。「先祖―の土地」(goo辞書)
23 暗澹(あんたん)
将来の見通しが立たず、全く希望がもてないさま。「―とした表情」「―たる人生」(goo辞書)
26 襖絵(ふすまえ)
28 折れる(おれる)
頑固な意見や主張などが弱くなる。譲歩する。「こちらが―・れて話がまとまる」(goo辞書)
舌鋒(ぜっぽう)
言葉つきの鋭いことを、ほこさきにたとえていう語。「―鋭く追及する」(goo辞書)
29 黙す(もくす)
物を言うことをやめる。だまる。「―・して語らず」(goo辞書)
30 咄嗟(とっさ)
ごくわずかな時間。「―の判断」「―の行動」(goo辞書)
31 風邪っぴき(かぜっぴき)
「風邪引き」の変形(知恵袋)
32 閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)
人の訪れがなく、ひっそりと静まり返っているさま。客が来なくて商売がはやらないさま。「不景気で、店に―・いている」(goo辞書)
なぜ閑古鳥が鳴く=静かなのか調べてみましたが、閑古鳥(カッコウ)は静かな場所でしか鳴かないらしく、閑古鳥鳴くくらいに静か、という意味だそうです(goo)
帳場(ちょうば)
旅館や商店などで、帳付けや勘定などをする所。勘定場。「―で支払いを済ませる」(goo辞書)
33 身動ぎ(みじろぎ)
身を動かすこと。みうごき。「―せず見つめる」(goo辞書)
34 障子の桟(しょうじのさん)
障子の骨のことだそう(知恵袋)
36 十指(じっし)
10本の指。また、特にきわだったものを数える数。「名士として―に数えられる」(goo辞書)
38 呵々大笑(かかたいしょう)
からからと大声で笑うこと。「腹の底から―する」(goo辞書)
40 蘭鋳(らんちゅう)
金魚の品種の一つ。画像
47 怪訝(けげん)
不思議で納得がいかないこと。また、そのさま。「―な顔をする」「―そうにじろじろ見る」(goo辞書)
48 食が細い(しょくがほそい)
量が少なく、勢いが弱い。「ガスの炎を―・くする」「食が―・い」「乳の出が―・い」(goo辞書)
51 艶めかしい(なまめかしい)
姿やしぐさが色っぽい。あだっぽい。(goo辞書)
56 佇む(たたずむ)
1 しばらく立ち止まっている。じっとその場所にいる。「花の下に―・む」
2 そのあたりをうろつく。(goo辞書)
57 蹌踉(そうろう)
足もとがしっかりせず、よろめくさま。(goo辞書)
58 猛禽類(もうきんるい)
タカ目とフクロウ目の鳥の総称。鉤 (かぎ) 状の鋭いくちばしと鉤爪をもち、小動物や他の鳥を捕食する。(goo辞書)
60 狐火(きつねび)
闇夜に山野などで光って見える燐火 (りんか) 。鬼火。また、光の異常屈折によるという。狐の提灯 (ちょうちん) 。《季 冬》「―や髑髏 (どくろ) に雨のたまる夜に/蕪村」(goo辞書)
64 心づもり(こころづもり)
心の中であらかじめ考えておくこと。心中の予定・計画。「昼までに帰る―だったが」「万一の場合の―はしている」(goo辞書)
65 憔悴(しょうすい)
心配や疲労・病気のためにやせ衰えること。「―した顔」(goo辞書)
お先棒(おさきぼう)
人の手先となること。また、その人。(goo辞書)
慄然(りつぜん)
恐れおののくさま。恐ろしさにぞっとするさま。「もし火事になっていたらと―とする」(goo辞書)
66 陰鬱(いんうつ)
陰気でうっとうしい感じがするさま。また、心が晴れ晴れしないさま。「―な雨空」「―な気分」(goo辞書)
口ごもる(くちごもる)
1 言葉や声が口の中にこもってはっきりしない。「―・った声」
2 返答に窮したり、言いづらい事情があったりして、言うのをためらう。また、途中で言うのをやめる。「厳しく追及されて―・る」(goo辞書)
70 森閑(しんかん)
物音一つせず、静まりかえっているさま。「―とした寺の本堂」(goo辞書)
深緑色(ふかみどりいろ)
こんな色(原色大辞典)
71 這い蹲る(はいうずくまる)
這い蹲う(はいつくばう)に同じ?這い蹲うの意味は、よつんばいに伏す。這うようにしてかしこまる。平伏する。はいつくばる。「地面に―・う」(goo辞書)
73 皮膜(ひまく)
皮のような膜。(goo辞書)
74 荒涼(こうりょう)
風景などが、荒れ果ててものさびしいさま。また、生活や気持ちなどが荒れすさんでいるさま。「―としたツンドラの平原」「―たる心境」(goo辞書)
毛羽立つ(けばだつ)
紙や布などの表面がこすれて、細かい毛が数多く立つ。「表紙のあちこちが―・っている」(goo辞書)
77 往来(おうらい)
行ったり来たりすること。行き来。「車が激しく―する」(goo辞書)
79 毅然(きぜん)
意志が強くしっかりしていて、物事に動じないさま。「何を言われても―としている」「―たる態度を失わない」(goo辞書)
85 界隈(かいわい)
そのあたり一帯。付近。近辺。「銀座―」(goo辞書)
うららか
空が晴れて、日が柔らかくのどかに照っているさま。「―な日和」《季 春》「―や松を離るる鳶の笛/茅舎」(goo辞書)
時折(ときおり)
ときどき。ときたま。「―薄日がもれる」(goo辞書)
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