森見登美彦『きつねのはなし』を読むにあたって、個人的に分からなかった語句をまとめました。解釈については個人的なものなので、一つの’参考’として捉えて下さい。数字はページ数(文庫版)です。
89 文机(ふづくえ)
《「ふみづくえ」の音変化》書き物や読書をするための和風の机。(goo辞書)
琥珀(こはく)
90 没落(ぼつらく)
栄えていたものが衰えること。「―した貴族」(goo辞書)
91 滔々(とうとう)
次から次へとよどみなく話すさま。「―と述べる」(goo辞書)
92 ツヴァイク(シュテファン・ツヴァイク)
オーストリアのユダヤ系作家・評論家(wikipedia)
93 荒唐無稽(こうとうむけい)
言動に根拠がなく、現実味のないこと。また、そのさま。「―な小説」(goo辞書)
ことさら
考えがあってわざとすること。また、そのさま。故意。「―な仕打ち」「―につらく当たる」(goo辞書)
滾々(こんこん)
渾渾/混混とも書く。
1 水がさかんに流れるさま。また、尽きることなくわくさま。「―とわき出る清水」
2 物事の尽きないさま。特に、弁舌などがとどこおりなくさわやかなさま。(goo辞書)
変遷(へんせん)
時の流れとともに移り変わること。「歌もまた時代につれて―する」(goo辞書)
94 骨董(こっとう)
美術的な価値や希少価値のある古美術品や古道具類。骨董品。アンティーク。「書画―」(goo辞書)
鼻につく(はなにつく)
飽きて嫌になる。また、人の振る舞いなどがうっとうしく感じられる。「きざな話し方が―・く」(goo辞書)
雑然(ざつぜん)
いろいろなものが入り乱れて、まとまりのないさま。「―とした部屋」「―たる観念」(goo辞書)
95 蚊蜻蛉(かとんぼ)
虫です。画像はこちら。僕は苦手です。
あぐねる(倦ねる)
いろいろ努力しても思うような結果が得られないで困ってしまう。もてあます。(goo辞書)
96 書き物[かきもの)
文字や文章を書くこと。「―で一日中忙しい」(goo辞書)
克明(こくめい)
細かいところまで念を入れて手落ちのないこと。また、そのさま。丹念。「―な記録」(goo辞書)
97 暖簾をかける(のれんをかける)
営業を開始する、という意味ではないかと。
98 嬉々(きき)
笑い楽しむさま。喜びうれしがるさま。「―として戯れる」(goo辞書)
とりとめ(取り留め)
はっきりしたまとまり。それと定めた目的。「―のない話」(goo辞書)
銭湯行(せんとうこう)
せんとう「こう」で読み方あってるでしょうか。銭湯に行くことですね。
99 理知的(りちてき)
理知に富んでいるようにみえるさま。「―な顔立ち」(goo辞書)
小糠雨(こぬかあめ)
雨滴が霧のように細かい雨。ぬか雨。(goo辞書)
霧雨との違いは何?と思い調べてみましたが、同じようなものと捉えて問題はなさそうです(知恵袋)
101 仏頂面(ぶっちょうづら)
《仏頂尊の恐ろしい面相にたとえたもの。また、一説に「不承面 (ふしょうづら) 」の転とも》不機嫌にふくれた顔つき。不平らしい顔つき。仏頂顔。「―をする」(goo辞書)
異様(いよう)
ようすが普通でないさま。変わっているさま。「―な光景」「目が―に輝く」(goo辞書)
103 錯綜(さくそう)
物事が複雑に入り組んでいること。入り交じって混乱すること。錯雑。「事件に関するさまざまな情報が―している」(goo辞書)
104 脈絡(みゃくらく)
物事の一貫したつながり。筋道。「話に―がない」「説明に―をつける」(goo辞書)
門燈(もんとう)
105 タカが知れる(たかがしれる)
藍色(あいいろ)
106 短夜の狐たばしる畷かな(みじかよのきつねたばしるなわてかな)
内田百閒の句らしい。短夜は「短い夜。夜明けの早い夏の夜。(goo辞書)」、たばしる(た走る)は「勢い激しくとびはねる(weblio)」、畷は「田の中の細道。あぜ道。(weblio)」
つまり、短い夜(夜明けの早い夏の夜)に、田んぼのあぜ道に狐が飛び跳ねている」というニュアンスでしょうか。句に関しては、特に人それぞれで解釈が異なるのでなんとも言えませんが。
109 鼬(いたち)
110 キリコ(ジョルジョ・デ・キリコ)
イタリアの画家、彫刻家。(wikipedia)
111 鎌首をもたげる(かまくびをもたげる)
自分の首を持ち上げるさま。「鎌首」は蛇などの特徴的な首の様子を指す表現で、物々しい雰囲気を出すために用いられることがある表現。(weblio)
113 変転(へんてん)
状態・情勢が移り、変化してゆくこと。「めまぐるしく―する世相」(goo辞書 )
114 故買(こばい)
盗品であることを知りながら買うこと。窩主 (けいず) 買い。平成7年(1995)の刑法改正後は「有償譲 (ゆずり) 受け」という。(goo辞書)
115 焚書(ふんしょ)
学問・思想を権力によって弾圧するための手段として、書物を焼き捨てること。(goo辞書)
仲違い(なかたがい)
仲が悪くなること。なかたがえ。「兄と―する」(goo辞書)
激昂(げっこう)
感情がひどく高ぶること。ひどく怒ること。げっこう。「―して机を叩く」(goo辞書)
座敷牢(ざしきろう)
格子などで厳重に仕切り、外へ出られないようにして、罪人・狂人・放蕩者 (ほうとうもの) などを押し込めておく座敷。(goo辞書)
116 枕頭(ちんとう)
まくらもと。枕上 (ちんじょう) 。(goo辞書)
117 国友一貫斎(くにともいっかんさい)
国友 一貫斎(くにとも いっかんさい、九代目国友 藤兵衛(- とうべえ) 安永7年10月3日(1778年11月21日) – 天保11年12月3日(1840年12月26日))は鉄砲鍛冶師、発明家。(wikipedia)
田辺朔郎(たなべさくろう)
日本の土木技術者・工学者。琵琶湖疏水や日本初の水力発電所の建設、
関門海底トンネルの提言を行った。(goo辞書)
120 精巧(せいこう)
仕組みが細かくよくできていること。また、そのさま。「―なからくり」(goo辞書)
121 痴話(ちわ)
愛しあう者どうしがたわむれてする話。むつごと。転じて、情事。(goo辞書)
痴話喧嘩(ちわげんか)
凝る(こごる)
液体状のものが、冷えたり凍ったりして凝固する。「魚の煮汁が―・る」(goo辞書)
124 かつぐ
からかって人をだます。一杯食わせる。「友人にうまく―・がれた」(goo辞書)
130 澱む(よどむ)
水や空気などが流れずにとまって動かない。「水が―・んでいる岩かげ」「空気が―・んでいる」(goo辞書)
132 果心居士(かしんこじ)
室町時代末期に登場した幻術師。七宝行者とも呼ばれる(goo辞書 )
最後の方はあまり難しい言葉が無かったように思われます。この話に出てくる天満屋(先輩の妄想)は、『有頂天家族 二代目の帰朝』で登場する天満屋と同一人物なのでしょうか・・?